2011年12月31日

2011年の終わりに

 日本が大波乱に陥った今年。その最大の出来事は東日本大震災でした。
 3月11日午後のMw(モーメントマグニチュード)9.0という未曾有の規模の巨大地震と巨大津波。東京湾岸でも製油所が火を噴き、その夜は首都圏も公共交通が麻痺し多くの帰宅困難者が出ました。
 その日には仙台以北の様子がまったくわからず、夜中も長野でも秋田でも大きな地震が来ていつどこにまたあれ以上の揺れが来るか疑心暗鬼。一夜明けてヘリから送られたり一般人が撮った現地の惨状を映し出す驚愕の映像の連続。
 そこへ被さって来る福島第一原発の原子炉の危機的状況は綱渡りの連続でした。周辺は警戒範囲がどんどん広がり交通の麻痺した中の避難は悲惨を極めました。
 原発や火力発電所が止まって電力不足による計画停電でさらに交通も混乱。物資の買いだめのため店頭に消耗品食料品燃料が尽き、15日くらいまで何度も日本はもうダメなんじゃないかと心臓が止まる思いをしました。
 テレビは災害報道一色、CMさえACの数種類だけしか流れず暗い毎日でした。

 スパムメールも一時激減していましたが、その後もスパムチェックや調査もろくに手につかず、やっとエントリを書く気になれたのは今月中旬。

 その暗い暗い時期の真っ只中に、訝しがりながらチェックした意外なスパムを1通ご紹介して今年の結びとします。
送信者: "Milanoo.com" (Newsletter@new.milanoo.com)
件名 : Pray 4 Japan東北太平洋沖大地震被災者支援キャンペーン&会員登録1000円をゲット
日時 : 2011年3月15日 15:43

Pray 4 Japan東北太平洋沖大地震被災者支援キャンペーン&会員登録1000円をゲット

Dear (末期ぃの公式アドレス),

看上去似乎您的e-mail软件不支持HTML。
请访问下面的网页使您能够在网页浏览其中阅读这条信息:
ttp://new.milanoo.com/x/?S7Y1NDf5n2traGlo9r.I1tDAzMjA7H_OrZGhsSkAh68
 地震から丸四日後、東北地方への輸送手段がまだ乏しく避難所に誰が何人いるのかまったくつかめておらず、福一の原子炉建屋が次々水素爆発した頃に届いたこのメール。

 “Pray for Japan”(日本への祈り)というメッセージは震災当初から世界から伝わって来ていましたが、この中文交じりの文面はいったい何か?
 震災に乗じてウィルスを撒く輩か?翌16日昼前に慎重に見に行きました。

 誘導先はこんなサイトでした。(クリックすると別ウィンドウが開きます)
MillanooMilanoo(3月16日11:46キャプチャ)
 ここは昨年W杯便乗商法をかけてきた、Millanooという中国の通販サイト。
 一応オリジナルの格安ファッション(コスプレなど含む)オンラインショップで、偽ブランド品販売サイトとは違います。

 しかしこのときのキャンペーンは
 『加油日本!from 中国 四川』と銘打った、『東北東日本大地震被災者応援キャンペーン』でした。

ミラノー本部は、3年前大地震に見舞われた中国四川省にあります。
我々四川の者は、日本の救助隊がどの国にも先駆けて救助に当たったことを忘れません。医療チームが成都の病院で運ばれてきたケガ人の治療に当たったこと、日本のボランティアの皆さんが現地で支援してくれたことを忘れることはありません。
そしてあの地震からまもなく3年の時が流れようとしている今、日本で期せずしてこのような大惨事が発生してしまいました。同じ悲しみが起こることは本意ではありませんが、四川はその悲しみをより一層感じています。

我々は日本のために行動を起こします。
被災者の皆様に向け、
応援キャンペーンの期間中、ミラノーの売り上げの一部、ならびに当地で集めた募金を、東北太平洋沖地震への義援金として寄付させていただきます。
まず、ミラノー社員から被災された方々への寄付を赤十字社を通じてお届けさせていただきます。(寄付総額:4,838.5人民元+10,000ウォン)

(募金活動の様子写真)

1000日の時を経た四川は今、復興の道を歩んでいます。
きっと、日本も、東北も、希望に満ちた笑顔を取り戻すと信じています。
その日が一日も早く訪れますように
頑張れ日本、負けるな東北
 そして商品発送や注文取消しについての案内が示されていました。

 実際に義援金が赤十字に振り込まれたかはわかりません。ここはスパムメールで宣伝してきたサイトです。しかしその時中国のサーバーのページでこの激励の文句を見たときは、何かとても申し訳ない気分に襲われました。
 義援金の多寡でない、言葉の重みを今思い出しています。

 少なくとも、国会の中の抗争に明け暮れたボンクラ議員や、非常時に権力を持って金を使いたくてしようがないだけの官僚よりは人間らしい言葉をかけてくれたことに、感謝しています。

 その後1ヶ月くらい経ってみたときは、このサイトは通常営業しておりました。今も営業中です。週1回くらい見る余裕があればなあ…

 そういう複雑な思いのある1通のスパムメールでした。

 今年はブログが本来の機能を果たせず、申し訳ありませんでした。
 来年はスパムメールが減るように願って今年の結びといたします。また来年もよろしくお願いします。

 紅白を聴きながら。 2011.12.31 末期ぃ
posted by 末期ぃ at 22:37 | 長野 ☀ | セールス系 | Comment(2) | TrackBack(0)
この記事へのコメント
新年に。このメールを読みながら涙ポロリ。もし言葉の裏に奸計があるのなら、第一級の詐欺師が書いたの?でも本当はそうではなくて、人間の良心というものだと思いたい。
3/16は私の誕生日で「ごめんなさい」と言いながら、買ってもらった小さいケーキを食べました。日本中が大変なのに、お菓子食べてていいのかと申し訳ない気持ち、生まれて初めて感じたのです。
その頃、中国からこういうメールが飛来していたのですね。
本年も、呆れたり・楽しく・ビックリ仰天して・しみじみと、いろんな気持ちでブログを読ませていただきます。
Posted by tiny at 2012年01月01日 01:38
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

知り合いでも3月に誕生日という人が多かったですし、日本中(かどうか見ていないですが)自粛一色でしたねえ。
いっぱいスパムを集めていて万(いや十万)にひとつこういうものがあると、絶対悪ってものはないんじゃないかと思えてきます。
Posted by 末期ぃ at 2012年01月01日 02:35
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]※公開はしません

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック