2010年07月13日

アメリカ軍の戦闘護身術

 このところスパムのご紹介を怠っていて申し訳ありません。選挙やサッカーワールドカップに入れ込んでいるでも、健康に問題があるわけでもなく、むしろ充実しているくらいです(心配続きではありますが、悩んでこそ人生ですから)。
 単純にやってくるスパムの内容が低調でご紹介するに足るものがないのです。

 しかし人付き合いをしているといい事があるもので、読者のmikiさんから変わった情報商材スパムを転送して頂きましたので、これを取り上げます。
送信者: ☆戦闘護身術(webmaster@profful.com)
件名 : 【米軍特殊部隊の戦闘護身術】
日時 : 2010年7月4日 16:57


スポーツに非ず、実践のストリートファイトで
最強の戦闘護身術を知りたいと思っていませんか?

空手9段の米軍の猛者が「生きて帰るために」選んだ
イスラエルのCOMBAT FIGHTINGU!

最強の米軍格闘の技術、特殊部隊の
体力トレーニングを学ぶ方法があります。

世界で最も進んだ米軍の「ただ純粋に強くなるための」秘密のノウハウを公開!
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もしかしてあなたは下記のようなことを考えていませんか?

※もし、最短時間で学べる合理的な護身術というものが実在するなら学びたい
※学生時代のように格闘技をやりたい、けど時間がない
※コマンドー(戦士)のような逞しくて実用的な身体になりたい
※町で不良高校生に睨まれても平気なタフガイになりたい
※イスラエルの格闘技クラヴマガに興味がある
※道場に通っているが、実戦に役立つか自信がない
※ジムの筋肉もりもりの先輩がヤンキーに叩きのめされたのを目撃して不安を感じた

もしそうなら、あなたは今よいアイディアを得ていることになります。
その理由を公開しますので、コチラをクリックしてください。
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発行者:戦闘護身術

連絡先アドレス:webmaster@profful.com
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配信を希望されない方は、以下のリンクをクリックしてください。
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配信停止はこちらから
ttp://www.profful.com/del/del.cgi?mail=(mikiさんのメールアドレス)
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 情報商材スパムは金儲けを謳うもの健康もの(視力回復など)が多いようですが、これはちょっと変わっています。

 護身術と聞くと女性の為の暴漢撃退法を第一に連想する私は変ですか?
 まあ、広い意味で男性でも軍人でも身を守る術はあるに越したことはないとは思っていましたが…

>実践のストリートファイトで最強の戦闘護身術を知りたいと思っていませんか?
 喧嘩と護身術を混同しないで下さい!

>空手9段の米軍の猛者
 段位を算用数字で書かれるのには違和感があります。
 初段、弐段、参段、四段…九段、十段と行かないとねえ。

 私には弓道しか馴染みがなくて空手道の事情は解りませんが、弓道だと七、八段は年2回の中央審査で何十人も受審して全員落ちても不思議ない厳しいもので、九段以上は名誉職で50年くらいやっていないとなれない印象があります。
 また段位のほかに称号(教士、錬士、範士)もあり九段なら当然範士でしかるべきなんですが、この「米軍の猛者」殿はどんな人なんでしょ?

 『イスラエルのCOMBAT FIGHTINGU!』なんて記述とか、スパム全体から漂う少年漫画雑誌の裏表紙公告のような香りがいい味出してますね。

>※町で不良高校生に睨まれても平気なタフガイになりたい
 石原裕次郎さんの映画でも観てなさい!

 このスパムの誘導先は、例によって大変縦に長いページとなっていますので、3分割してキャプチャしました。(クリックすると別ウィンドウが開きますが、一つ1MBくらいあるのでご注意下さい)
コンバット(1/3)1/3
コンバット(2/3)2/3
コンバット(3/3)3/3
 内容は多量なので興味ある方はごゆっくりご覧下さい。

 この「イスラエル式COMBAT FIGHTING」のインストラクター、ダニエル・ケネス氏が売りたい物は『「クラヴ・マガ」で、それに沖縄の古武道及び沖縄空手を加味したもの』を基本とする格闘技術だそうです(クラヴ・マガとはイスラエルで考案された近接格闘術で、日本では別人が商標登録済み)。
 戦闘護身術は一般の護身術や武道とは違い敵を即座に殺傷することを目的とするもので、どんな汚い戦い方をしてでも自分が生き残ることが大前提であるのですが、一般人には殺人用の技術は教えません、とのこと。

 過去の凶悪事件例だの、『Chicken(チキン:弱虫の男)を日本からなくすためです!』だの『「力なき正義は無能なり」です。』等々挑発して来るんですが、そんなことをこの沖縄少林流空手古武道 心流総本部琉士会9段師範の方が本当に言っているとは思えません。

>コンビニとかで絡んでくる不良高校生、ヤンキー、強盗、引ったくり、トラブルのあった時のやくざ、このくらいです。
 アメリカ人が不良を「ヤンキー」なんて言わないでしょ!

 私の発想が古いのかも知れませんが、武道を短期間にマスターさせようという考えには相容れません。なぜなら武道は一生修練であり、有限の寿命しか持たない人間に道を窮めたという段階がないと考えるからです(窮道は目標ではありますが)。
 この10,300円でDVDで買って稽古相手もつけずにこの方の言う護身術があるレベルでこなせたとしても、そんな速成術は次の日から衰えていくことでしょう。

 世の中が進んで、何でもお手軽短納期そして即戦力指向にと便利に発展してきましたし、トレーニング法や用具も発達が著しいです。しかし時代が変わっても生身の人間である以上、技術の習熟速度はそんなに早くできません。そこを勘違いなさらないで下さい。

 誘導先ページにある『あなたは、いつ、強い男を目指すのですか?』という挑発的な小見出しはこのエントリに出てきた前提条件をいくつか飛ばした狡猾な質問ですね。
 強い男とは何か、私が強い男を目指すか必要があるのか否か(そもそも私が男か否か(笑))も飛ばしてきて、答えが今だろうが10年後だろうが未定だろうが「私が強い男を目指す」ことが前提となって話がすすみます。

 上の方で「あるに越したことはない」と置きましたが、これもセールスの使う言葉ですね。
 よく会社に「お金があるに越したことはないでしょ?」って投資を進める電話がかかってきました。冷静に考えるとさし当たって大して必要ないものは、ありすぎると邪魔になります。
 要らないものは要らないと切り捨てましょう!

 「護身術」についてですが、知り合いの合気道有段者に聞きますと、「格闘技術は教えることはできるが、まず逃げること。危険な目に遭うことを避ける事が最大の護身術です。」と言います。
 急所を一発で突いて逃げるなど素人が確実にこなせる保証はなく、失敗すればますます窮地に陥ります。相手が棒だの武器を持っていたりそれこそCOMBAT FIGHTINGを繰り出して来たらどうなりますか?
 チキンと言われても危険な場を逃れて無事に帰ることが一番の護身術です。
posted by 末期ぃ at 02:50 | 香川 ☔ | セールス系 | Comment(0) | TrackBack(0)
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